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21~末日に行う業務|月次仕訳の投入

2026 2/05
日々・月内の経理実務 21~末日に行う業務

月末の月次仕訳は、
決算を完成させる作業ではありません。

このページでは、
月末(21~末日)に行う
「月次仕訳の投入」について整理します。

月次仕訳とは「決算を前倒しする作業」ではない

月次仕訳とは、
年に一度、決算でまとめて処理されるものを、
毎月に分けて会計ソフトに反映する仕訳
のことです。

たとえば、

  • 固定資産税
  • 保険料などの前払費用
  • 減価償却費

といったものは、
支払いや確定は、
年に1回、数か月に1回、
場合によっては数年に1回のものもありますが、
費用としては、毎月少しずつ認識していくものです。

月次仕訳では、
こうしたものを月ごとに区切って計上することで、

  • 今、どのあたりまで進んでいるのか
  • 決算までに、どれくらい残っているのか

を、数字で把握できるようにします。

ここでいう月次仕訳は、難しく考えなくていい

ここでいう月次仕訳の投入は、
難しく考える必要はありません。

目的は、次の2つです。

  • 決算に向けた進捗を、
    なるべく実態に近い数字で把握できるようにすること
  • 翌月の資金繰りで失敗しないよう、
    状況を把握しやすい形に整えておくこと

月次仕訳は「全部やらない」と決める

月次仕訳というと、
細かい未払計上や売上調整まで入れたくなりますが、
このタイミングでは、そこまで行いません。

月次仕訳は、
業績の概算がわかれば十分です。

このタイミングでは、
・未払費用の洗い出し
・売上の細かい調整
・決算整理仕訳
までは行いません。

伝票辞書で月次決算の項目をつくり、上から処理する

この画像は、
会計ソフトにある伝票辞書の選択画面です。
(ソフトによっては、仕訳辞書、仕訳テンプレート等と呼ぶ場合もあります)

私は、日常利用する仕訳項目の下に 「月次決算」 という項目を作り、
上から順番に処理する運用にしています。

こうしておくことで、
月に一度入力が必要な仕訳を
忘れずに入れる工夫をしています。

月次仕訳は、
考えながら入力する作業ではなく、
順番どおりに流す作業にしておくのがポイントです。

伝票辞書の活用方法については、
他のテーマで解説しています。
こちらもぜひご覧ください。

▶仕訳辞書で会計入力を速く・正確にする方法
▶弥生会計の伝票辞書を登録して入力を効率化する方法

それでは伝票辞書の月次決算の項目を順番に見ていきましょう。

1.固定資産税の支払(*は翌月分)

まず私は、翌月分の入力をする仕訳については
取引名の前に「*」を付けています。

例えば、
1月下旬の入力の際には、
2月末の日付で固定資産税の支払を入力します。

また、()の中の月は、
支払がある月を示しています。
この月だけ仕訳を投入します。

仕訳

(借方)未払金(固定資産税)/(貸方)普通預金

入力方法

  • 仕訳辞書の該当取引をクリック
  • 金額を入力
  • 登録

固定資産税の納付書に記載されている金額を、そのまま入力します。

2.借入金の返済(翌月分)

借入金の返済も、
翌月分の入力を行います。

なぜ「翌月分」を入れるのか

税金や借入金の支払を
翌月分まで入力する理由は、資金繰りでの失敗を防ぐためです。

もう少し噛み砕くと、

通帳の残高と、
会計ソフト上の残高を
「将来の予測」として一致させておくため

です。

来月になってから
「思ったよりお金が減っている」とならないよう、
減る予定のお金を、先に帳簿に反映させておく
という考え方です。

この 1・2 は、

来月になって預金残高を見たとき、
計上忘れで資金繰りの失敗を起こさないため

に行います。

仕訳

(借方)長期借入金(A銀行)/(貸方)普通預金
    支払利息(A銀行)

3.固定資産税の月割計上(固都税)

これ以降「*」のついていない取引は、当月末の日付で入力を行います。

例えば、
1月下旬の入力の際には、
1月末の日付で入力します。

固定資産税は、
年間の税額を12か月で割った金額を毎月計上します。

そのため、

  • 固定資産税の支払額
  • 月割計上額

についてまとめた集計表を作っておき、
伝票辞書に金額まで登録しておくと便利です。

仕訳

(借方)租税公課(固定資産税)/(貸方)未払金(固定資産税)

4.長期前払費用の取崩し

これは、
1年超の保険料などを一括払いした場合の処理です。

支払時

(借方)長期前払費用(保険A)/(貸方)普通預金

この支払をしたときに、
月割金額を算出し、
月割金額を入れた仕訳辞書を作成しておきます。

月次での取崩し

(借方)保険料(保険A)/(貸方)長期前払費用(保険A)

金額はすでに入っているため、
月次ではワンクリックで登録できます。

5.減価償却

減価償却は、
会計ソフトに備わっている
固定資産管理機能を利用します。

弥生会計であれば、
固定資産台帳に登録しておくだけで、

  • 月割計算
  • 仕訳作成

まで簡単にすることができます。

※ 弥生会計以外の会計ソフトを使っている場合でも、
自動仕訳・テンプレート・定型仕訳といった機能を使えば、
同じ考え方で運用できます。

まとめ

私の場合、21~末日に行う月次仕訳は、
今の数字が、想定とズレていないかを
早めに確認できる状態にし、
資金繰りでのうっかりミスを防ぐこと
を目的にしています。

そのため、
決算のように、月次仕訳をすべて入れることはしません。

ポイントは、
伝票辞書を利用して、
毎月同じ仕訳は、考えずに入れられる形にしておくこと
です。

月次仕訳は、
正確さを重視するよりも、
ざっくりとした概算で、判断の土台を整える作業
だと考えています。

▶次回:21〜末日に行う業務|来月の資金繰表の作成
日々・月内の経理実務 21~末日に行う業務

運営者

macaroni

中小企業・上場企業の経理部、税理士事務所での監査業務などを通じて、幅広い経理実務を経験。
その経験をもとに、大企業や税理士事務所で実践されている経理の仕組みを、中小企業でも導入しやすい形に整理し、発信しています。
当サイトでは、仕訳入力の進め方や社内ルール整備のヒント、無料ツール「マカロニインポート」などを公開しています。

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