このページでは、
給与計算の締め日後から、振込手続き完了までの流れを整理します。
この流れは、
中小企業で紙のタイムカードを使って給与計算を行っている場合を想定しています。
給与計算は、
一般的に 振込日の2営業日前までに振込手続きを完了させる必要があります。
そのため、
- 修正が入ると一気に時間が足りなくなる
- 最後にバタつきやすい
という特徴があります。
だからこそ、
締め日が来たら、できるだけ間を空けずに着手することで、
作業を安心して進めることができます。
給与計算は、
事実を順番に確定させていく作業です。
給与計算で使うもの
給与計算では、
次の 5つ を使って作業を進めます。
勤怠届出一覧表
有休・欠勤・休日出勤など、
当月の勤怠に関する届出内容を一覧にまとめた表です。
タイムカード
日々の出退勤時間を記録したものです。
実際に働いた事実を確認するための資料になります。
勤怠管理表
タイムカードの内容をもとに、
日数や時間を集計するための表です。
給与ソフトに入力する数字は、この表で確定させます。
有給休暇管理表
従業員ごとの
有給休暇の付与日数・取得日数・残日数を管理する表です。
当月が付与タイミングの人や、残日数の確認に使います。
今月の注意事項
当月の給与計算で、
変更や注意が必要な点をメモしておくものです。
手当の変更や、保険料率の改定などを忘れないために使います。
このメモは、
給与ソフトへの入力前と、賃金台帳を確認するタイミングで見返します。
先に、
勤怠の届出・タイムカード・有給休暇の状況を整理しておくことで、
後半の作業は 「入力するだけ」 になります。
① 勤怠届出一覧表を作成する
最初に、
勤怠届出一覧表を作成します。
従業員から提出された、
- 有休
- 欠勤
- 特別休暇
- 休日出勤・振替休日
など、
当月分の勤怠に関わる届出内容をすべて一覧にまとめます。
このとき、
- 社員番号順
- または、給与ソフトと同じ並び順
にしておくと、
後の作業がラクになります。
ここでは、
「この月に何があったか」を整理することが目的です。
② タイムカードと勤怠届出一覧表を照合する
次に、
- タイムカード
- 勤怠届出一覧表
の内容が一致しているかを確認します。
- 有休を出しているのに、タイムカードが出勤になっていないか
- 休日出勤の扱いがズレていないか
などを、ここでチェックします。
一致していれば、
- タイムカード
- 勤怠届出一覧表
の双方に、
届出照合済という意味で合判を押します。
もし届出に不備があれば、
この時点で当事者に確認し、内容の整合性を取ります。
③ タイムカードを勤怠管理表に入力する
勤怠管理表とは、
タイムカードの内容を給与ソフトに入力するために、
日数や時間を集計するための表です。
※ここで使う勤怠管理表について
今回の流れで使っている勤怠管理表は、
日数・時間の集計までできるExcelです。
給与ソフトに入力するのは、
この表で確定した「集計結果の数字」だけになります。
👉[給与・報酬集計表テンプレをダウンロード]
②の照合が終わったら、
タイムカードの内容を勤怠管理表に入力します。
ここでは、
事実(勤怠)を正しく入力するだけです。
判断が必要なことは、この工程では行いません。
④ 勤怠管理表の集計結果を給与ソフトに入力する
入力が終わったら、
勤怠管理表の 日数・時間の集計結果 を確認します。
- 出勤日数
- 欠勤日数
- 有休・特休
- 実働時間
- 残業時間
に誤りがなければ、
これらの数字を給与ソフトに入力し、誤入力がないかを確認します。
給与計算は、
実際には この数字を入力する作業が中心です。
⑤ 賃金台帳を画面で確認する
計算が終わったら、
賃金台帳を 画面上で確認します。
ここでは、
- 前月と比べて不自然な増減がないか
- 突然、手当が増えていないか
- 控除が抜けていないか
など、
流れの中で違和感がないかを見ます。
あわせて、
有給休暇管理表で残日数を確認します。
当月が付与タイミングの人は、特に注意します。
⑥ 給与明細を出力する
問題がなければ、
給与明細を出力します。
- 紙
どちらでも、
会社の運用に合わせてOKです。
⑦ 振込一覧表を出力する
次に、
振込一覧表を出力します。
この一覧表が、
支払・振込準備のベースになります。
⑧ 仕訳変換・入力を行う
給与計算が確定したら、
- 給与
- 社会保険料
- 源泉所得税
の 仕訳変換・入力を行います。
このタイミングで仕訳まで終えておくと、資金状況の確認もできます。
⑨ 社会保険の随時改定をチェックする
社会保険の随時改定に該当しないかを確認します。
- 固定的賃金の変更があったか
- 等級が変わる可能性がないか
このチェックを、
給与計算の流れの中で行うのがポイントです。
⑩ 給与と住民税の振込データ作成と手続き
振込一覧表をもとに、
給与振込用のデータを作成し、送金手続きを行います。
また、
住民税は 翌月10日までの納付ですが、
給与計算が完了したこのタイミングで、住民税の納付手続きも行います。
給与と住民税をあわせて処理しておくことで、
支払漏れや手続き忘れを防ぐことができます。
まとめ
給与計算は、
- 特別な作業
- 難しい計算
ではありません。
大切なのは、
- 勤怠届出一覧表で届出を整理する
- 勤怠と有給休暇の状況を確定させる
- 集計した数字を正しく入力する
という 順番を守ることです。
締め日後すぐに着手しておけば、
振込日が近づいても慌てずに済みます。
この流れを
勤怠管理表・有給休暇管理表で固めておくと、
毎月の給与計算は
「確認」と「入力」だけになります。

