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来月のお金を見ておこう

2026 2/02
月末の経理

来月の資金繰表で確認することは、
一つだけです。

来月の支払日に、必要な資金が用意できそうか。

このページでは、
月末に行う
「来月分の資金繰表の作成」について整理します。

数か月先までを見越して借入判断に使う資金繰表ではありません。
通常の支払に必要な資金を、
足りるか・足りないかだけ確認するためのものです。

資金繰表で問題が起きる理由

資金繰表がうまく使えない会社には、
共通した原因があります。

  • 注文から支払までの手順が決まっていない
  • 支払サイトはあるが、管理されていない
  • 締め日が曖昧で、請求書が後追いになる

この状態では、

  • 何を
  • いつ
  • どの口座から
  • いくら支払うのか

が、確定しません。

その結果、
資金繰表を見ながら、
「今月はどれを払って、どれを翌月に回すか」
といった、ルールにない判断までしてしまうことになります。

ここでいう「締め日」の意味

ここでいう締め日とは、
その月に支払う請求書の受付締め切りのことです。

この日までに届いた請求書を、
今月分の支払対象として扱います。

この日を過ぎて出てきた請求書は、
翌月支払です。

これは、
経理がその場で判断しながら対応する話ではありません。

契約時に業者へ必ず伝え、
請求書提出期限として合意しておく必要があります。

ここが曖昧なままだと、
締め日は機能しません。

仕組みが整っていれば、支払の見通しは立つ

注文 → 納品 → 請求 → 支払
この順番が守られ、

  • 請求書の提出期限(締め日)が決まっている
  • 支払サイトが固定されている
  • 請求書がなければ異常だと分かる

この状態であれば、

  • 来月
  • どの口座から
  • どれだけの支払が出るか

は、おおよそ見える状態になります。

資金繰表でやることは一つだけ

来月の支払額がおおよそ見えていれば、
資金繰表でやることは一つしかありません。

支払日に、必要な残高を用意しておくこと。

  • 支払口座の残高が不足しそう
  • 他の口座に余裕がある

この場合は、
支払日前に資金を移すだけです。

「資金繰表の問題」ではない具体例

次のような状態では、
資金繰表を見ながら、
その都度、支払の扱いを考えることになります。

  • 支払日直前になって、初めて請求書が出てくる
  • 月末まで支払予定が確定しない
  • 本来払うべき支払と、そうでないものが混ざっている

これらはすべて、
資金繰表の問題ではありません。

  • 注文
  • 締め(請求書の受付管理)
  • 支払管理

といった、
その前段階の仕組みの問題です。

資金繰表は正確である必要はない

資金繰表で確認するのは、

  • 支払日に
  • 必要な資金が
  • 用意できそうか

それだけです。

1円単位で合っているか、
内訳が完全に一致しているかは重要ではありません。

資金繰表は、

  • 未来の支払を確認する表

であって、

  • 過去を正確に振り返る表

ではありません。

正確さは、あとから帳簿で確認する

過去の取引を正確に確認する役割は、

  • 試算表
  • 総勘定元帳

が担います。

資金繰表で、

  • 過ぎた日の数字を直す
  • 実績との差を追いかける

必要はありません。

それを始めると、
資金繰表は帳簿になり、
本来の役割を失います。

昔ながらの資金繰表で十分な理由

請求書の提出期限(締め日)と
支払サイトが固定されている会社では、

  • 毎月、同じ時期に
  • 同じ取引先へ
  • 似たような支払

が発生します。

そのため、

  • いつもある支払がない
  • 金額が大きくずれている

といった異常にも、すぐ気づけます。

この状態であれば、
複雑な資金繰表は必要ありません。

資金繰表(月間)の見方

この資金繰表(月間)は、
来月の支払日に、口座残高が足りそうかを確認するための表です。

  • 左側:口座ごとの繰越残高
  • 中央:1日〜15日の入出金と残高
  • 右側:16日~末日の入出金と残高

この表で見るのは、
残高がマイナスになりそうかどうかだけです。

なぜ月末に作っているのか

資金繰表を月末に作っているのは、
1か月ごとに更新しているからです。

今月分の動きがほぼ見え、
来月分の支払を確認する区切りとして、
月が切り替わる前に一度作っておきます。

ダウンロード用の資金繰表について

このページの考え方を前提に、
最低限の項目だけを残した資金繰表を用意しています。

この表は、

  • 正確な予測をするためのものではありません
  • 管理や分析をするためのものでもありません

来月の支払に必要な資金が足りそうか
それを確認するための一覧表です。

仕組みが回っていれば、
この程度の資金繰表で十分です。

👉[資金繰表(月間)テンプレをダウンロード]

注意点

この記事で扱っている資金繰表は、
安定期の会社で、月次業務がルーチン化していることを前提としています。

借入金の返済計画がある場合や、
数ヶ月先の設備投資を控えている場合、
季節によって売上が大きく変動する場合は、
数ヶ月先を見越した資金管理が別途必要になります。

また、
「実績との差を追いかける必要はない」としていますが、
予測と実績のズレが続く場合は注意が必要です。

これは資金繰表の精度の問題ではなく、
請求管理や締めの仕組みが崩れているサインです。

日常的に修正する必要はありませんが、
ズレが続く場合は、
なぜズレたのかを一度立ち止まって確認することが必要です。

まとめ

  • 資金繰表は、過去を検証するための表ではない
  • 確認するのは「支払日に足りるか」だけ
  • 締め日は「請求書の受付締め切り」として契約時に決める
  • 資金繰表で悩む前に、支払までの仕組みを確認する

それが、
月末に行う「来月の資金繰表作成」の本質です。

▶ 1年の経理|1年の予定を見える化
月末の経理

この記事を書いた人

macaroniのアバター macaroni

大阪市在住・50代。中小企業・上場企業の経理部、税理士事務所での監査業務など、経理・総務の現場を幅広く経験。人員や予算に余裕のない中小企業に向けて、弥生会計とExcelを使った経理の工夫や、社内ルールの整え方を紹介。無料ツール「マカロニインポート」や、経理で使える書式も公開中。

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