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経理の事務処理はこの順番で回っている

2026 1/12
はじめての方へ

このページでは、
経理・事務処理における「発注から支払いまでの基本的な流れ」を、
内部統制の考え方とあわせて解説します。

事務処理は、

見積を取り、
購入してよいかを判断して注文し、
納品を確認したうえで、
支払ってよい状態かを確認する

という順番で進みます。

一連の作業は当たり前のように行われていますが、
これには大切な理由があります。

事務処理は、
決まった順番で確認を積み重ねることで、
ミスやトラブルを防ぐようにできている
からです。

ここでは、
事務処理は「この順番で回っている」という前提 で、
実務の流れを整理していきます。

全体の流れを先に確認する

まず、事務処理は次の順番で進みます。

  • 見積
  • 承認(購入していいか)
  • 注文
  • 納品
  • 承認(支払っていいか)
  • 支払

この中で大切なのは、
判断のポイントが分かれていること です。

事務処理では、
「購入していいか」と「支払っていいか」を、別の視点で判断します。

担当者や部署は会社によって異なりますが、
判断を分けることが大切です。

なぜ判断を分けるのか|内部統制の考え方

判断を分けて事務処理を行うことは、
内部統制(ないぶとうせい) につながります。

内部統制とは、
会社の業務が正しく、安全に回るようにするための仕組み のことです。

難しい制度や特別なルールを指す言葉ではなく、

  • ミスを防ぐ
  • 不正を防ぐ
  • 後から問題になる処理を減らす

ための、実務上の工夫です。

内部統制の基本のひとつが、

購入の判断と支払の判断を、
同じタイミングで行わないこと

です。

判断を同一にすると起こりやすい問題

購入の判断と支払の判断を
同じ人・同じタイミングで行ってしまうと、
次のような問題が起こりやすくなります。

ミスに気づけなくなる

一度「購入すると決めた」判断があると、
その流れのまま処理が進み、

  • 数量違い
  • 金額違い
  • 二重請求

といったミスに、
立ち止まって気づく場面がなくなります。

不正を防ぎにくくなる

判断が同一だと、

  • 実際には納品されていないもの
  • 不要な発注
  • 内容を十分に確認していない請求

でも、処理が進んでしまう余地が生まれます。

別の視点での確認が入ることで、
初めて不自然さに気づくことができます。

「確認したつもり」になりやすい

書類はそろっているが、
内容までは見ていない。

このような
形だけの確認 になりやすいのも、
判断を同一にした場合の典型例です。

責任の所在があいまいになる

トラブルが起きたときに、

  • どこで確認すべきだったのか
  • どの判断が原因だったのか

が分からなくなります。

判断を分けておくことで、
どこで止められたかを説明できる状態 を保てます。

① 見積:まずは内容と金額を確認する

最初は見積です。

見積書では、

  • 何を買うのか
  • いくらかかるのか

を確認します。

金額が適正かどうかを判断するために、
あらかじめ 金額ごとの対応ルール を決めておくと安心です。

例えば、

  • 30万円以上の購入は、2社以上から相見積もりを取る

といったルールです。

② 承認:この内容で購入を進めていいかを判断する

見積内容が固まったら、承認を取ります。

承認では、

  • 金額は妥当か
  • 内容に問題はないか

を確認し、
この内容で購入を進めてよいか を判断します。

この承認は、
「購入の承認」 です。

③-1 注文:承認後に注文書を作成する(現場)

承認されたら、注文書を作成します。

▶毎日の業務|注文と納品


次の3点をセットにして、経理へ回します。

  • 注文書
  • 注文書控
  • 承認書(稟議書)

ここまでが、
現場側で行う事務処理 です。

③-2 注文:経理で注文書のチェックをする

経理では、
注文書が きちんと承認を受けたものか を確認します。

問題がなければ、

① 支払管理表に内容を記入

支払管理表とは、
注文・納品・請求・支払の状況を、
支払判断のために一連の流れで管理するものです。

② 注文書を取引先へ発送

③ 注文書控と承認書をセットにして保管

という流れになります。

④ 納品・請求書:内容に間違いがないか確認する

商品やサービスが納品されると、
まず 納品書 が届きます。

次に、
請求書が届いた段階 で、経理で内容を確認します。

▶1〜10日に行う業務|支払のための請求書チェック(注文)


確認するのは、

  • 注文書どおりの内容・金額になっているか
  • 実際に納品・提供が完了しているか

の2点です。

そのうえで、
関係部署に内容を確認し、

  • 商品に不良がなかったか
  • サービスが契約どおり提供されていたか

を確認します。

▶ 11〜20日に行う業務|支払のための現場チェック

⑤ 承認:納品・サービス完了を確認する

④で内容の確認が終わったら、
次に行うのが 承認 です。

この承認は、

  • 商品やサービスが確かに納品・提供されていること
  • 請求内容に問題がないこと

を確認したうえで、
「この取引は支払ってよい状態である」
と判断するためのものです。

ここで行う承認は、
振込を実行するための最終承認ではありません。

この承認が完了してから、
経理は支払の準備に進みます。

実務上の補足:支払までの流れについて

実際の事務処理では、
この後、経理で振込データの作成や仕訳入力を行い、
最終的な支払承認 を受けたうえで、
振込が実行されます。

▶21〜末日に行う業務|支払•振込準備

このような
詳細な実務ステップや書類の流れ については、
あわせて掲載している図
「詳細な実務ステップと書類の流れ」を参照してください。

まとめ:判断を分け、順番で回すことが内部統制になる

事務処理では、

  • 判断するポイントを分ける
  • 決めた順番で回す

ことが重要です。

購入の判断と支払の判断を、
同じタイミングで行わないことが、
内部統制の基本になります。

担当者や部署が違っていても、
同じ人が複数の工程を担当していても、
判断を分けて考えること が、
事務処理を安定させる土台になります。

▶次回:経理の仕事は、先に仕組みをつくることが大切
はじめての方へ

運営者

macaroni

中小企業・上場企業の経理部、税理士事務所での監査業務などを通じて、幅広い経理実務を経験。
その経験をもとに、大企業や税理士事務所で実践されている経理の仕組みを、中小企業でも導入しやすい形に整理し、発信しています。
当サイトでは、仕訳入力の進め方や社内ルール整備のヒント、無料ツール「マカロニインポート」などを公開しています。

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