①補助科目を使って会計入力と分析を効率化する方法

使って!補助科目

※補助科目は、文章だけではイメージしにくい部分があります。
この動画では、実際の動きや考え方を中心に解説しています。
文章では内容を整理していますので、
見返しやポイント確認用として活用してください。

補助科目は使っていますか?

会計ソフトを使っていても、
補助科目をあまり使っていないという会社は意外と多いです。

ですが、補助科目を使うことは
経理事務を効率化する第一歩でもあり、
とても重要なポイントです。

この記事では、

  • なぜ補助科目を使うと良いのか
  • 使わない場合と使った場合の違い
  • 実務でどう役立つのか

を、具体例を交えて解説します。

補助科目を使うメリット①

BSの勘定科目内訳を作る手間がなくなる

会社の利益を正確に把握するためには、
まず**正しいBS(貸借対照表)**を作る必要があります。

そのために欠かせないのが、
勘定科目内訳の作成です。

補助科目がない場合

たとえば、買掛金を考えてみます。

  • B社から 1,100円
  • C社から 2,200円
  • D社から 3,300円

このような仕入があった場合、
初月の買掛金残高は合計 6,600円になります。

翌月になると、

  • 新たな仕入
  • 一部の支払い

が発生します。

この状態で科目内訳を作ろうとすると、

  • 前月の内訳を持ってきて
  • 増加分を追加し
  • 支払った分を一つずつ照合して消し込む

という、とても手間のかかる作業が必要になります。

売掛金・買掛金のように仕訳量が多い科目では、
照合そのものが難しくなるケースも少なくありません。

補助科目がある場合

補助科目を使っていれば、
買掛金の下に

  • B社:1,100円
  • C社:2,200円
  • D社:3,300円

といった形で、
取引先ごとの残高がそのまま表示されます。

翌月の仕入や支払いも、
それぞれの取引先(補助科目)ごとに記帳されるため、

  • 照合
  • 消し込み

といった作業は不要です。

つまり、
仕訳の時点で科目内訳が完成している状態になります。

さらに、

  • 売掛金の回収漏れ
  • 買掛金の支払い漏れ

といったトラブルにも、
早く気づけるというメリットがあります。


補助科目を使うメリット②

利益が増減した原因が分かりやすくなる

利益が下がる原因は、大きく分けて3つです。

  1. 売上が下がった
  2. 原価率が上がった
  3. 販管費が増えた

この3点を分析できれば、
利益の変動理由を把握できます。

補助科目がない場合

たとえば「消耗品費」の金額推移を見ても、

  • なぜ増えたのか
  • どこにお金がかかっているのか

が分かりにくいことがあります。

補助科目がある場合

消耗品費に補助科目を設定すると、

  • 日用品代
  • 電球代
  • コピー代

といった内訳ごとに金額を確認できます。

すると、

  • 日用品代・電球代は横ばい
  • コピー代だけが徐々に増加

といった変化が一目で分かります。

この「どこが増えているのか」が分かることで、

  • なぜ増えたのか
  • 対策が必要か

といった、
経営に役立つ分析につなげることができます。

まとめ:補助科目は経理効率化の基本

補助科目を使うことで、

  • BSの勘定科目内訳を作る手間がなくなる
  • 利益の増減理由が分かりやすくなる

という大きなメリットがあります。

まだ補助科目を使っていない場合は、
ぜひ導入してみてください。

経理事務の効率化だけでなく、
数字を経営に活かす第一歩にもなります。

※実際の考え方や画面イメージについては、
ページ内に埋め込んでいる動画で詳しく解説しています。

ABOUT US
macaroni
大阪府在住。 中小企業・上場企業の経理部、税理士事務所での監査業務などを経験。 現場でひとりバックオフィスを回してきた経験から、 「無理なく続く経理の仕組みづくり」をテーマに情報を発信しています。