ひとり経理・ひとりバックオフィスでは、
目の前の作業をこなすことよりも、
数年先を見据えて準備できているかで、
仕事の余裕が大きく変わります。
今回は、
5年先まで見えるスケジュールをどう持つかについて書きます。
前回の記事では、
1年間の経理・総務スケジュールを把握することについて書きました。
今回はそこから一歩進めて、
5年先まで見えるスケジュールについて考えてみます。
なぜ「5年」なのか
理由はシンプルです。
経理や総務の仕事には、
数年に一度しかやってこない重要なイベントがあるからです。
たとえば、
- 事業に必要な免許・許認可の更新
(4〜5年ごとなど) - 役員の重任登記
- 車検や車両関連の更新
こうしたものは、
毎年必ず発生する仕事ではありません。
そのため、
- 普段は意識しない
- 直前になって思い出す
- 慌てて対応する
ということが起こりがちです。
「誰かが教えてくれる」では足りない
通常であれば、
- 司法書士さん
- 行政書士さん
- 自動車屋さん
などが、
時期になれば教えてくれることもあります。
ただし、
会社として重要なことを、すべて外部任せにするのは不安
という側面もあります。
総務・バックオフィスとして、
- 何が
- いつ
- どの周期で
やってくるのかを、
自分たちで把握しておくことには意味があります。
数年先の予定は「一覧表」で持つ
数年周期でやってくる予定は、
一覧表にして持っておくのがおすすめです。
縦に「年」、横に「月」を並べて、
免許の更新や登記、車検など、
重要なイベントだけをマスの中に書いていきます。
ToDoリストのように
日付の文字を追って管理するよりも、
表として全体を見渡せる形のほうが、
感覚的に把握しやすいと感じています。
たとえば、実際には次のような一覧表を作っておくと、
数年先の予定が一目で分かります。
📊 長期スケジュール表(クリックで拡大)

過ぎた月・年は色を付けて消していく
一覧表を作ったら、
過ぎた月や年には色を付けて消していきます。
- 終わったものは終わった
- これから来るものだけを見る
こうすることで、
自然と先の予定に目が向くようになります。
完璧な表を作る必要はありません。
- 大きなイベントが載っている
- 周期が分かる
- 見れば思い出せる
それだけで十分です。
5年先まで把握しているという仕事の姿勢
5年先までスケジュールを把握していると、
仕事の進め方が変わります。
「その時になったら考える」のではなく、
「来ることが分かっているものとして構えている」。
数年先まで見据えて仕事をしている姿勢は、
ひとり経理・ひとりバックオフィスとして
一人前の人がやっている仕事の仕方だと感じます。
1年のスケジュールが
日々の不安を減らすものだとすれば、
5年スケジュールは
仕事への向き合い方そのものを整えるためのものです。
まとめ
5年先まで見えるスケジュール一覧は、
管理だけのものではありません。
- 思い出す手間を減らす
- 慌てる場面を減らす
- 余裕を持って対応する
そのための、
バックオフィスの基礎的な準備です。
一度作ってしまえば、
あとは必要に応じて見直していくだけ。
ひとりでバックオフィスを回すなら、
この視点は、きっと役に立ちます。











